自宅でできる!肺炎後のリハビリ

健康維持
自宅でできる!肺炎後のリハビリ

新型肺炎が流行る今、肺炎後のリハビリについて興味のある方も多いのではないでしょうか。

 

 

今回は新型肺炎だけでなく、その他の肺炎や肺疾患でも行われるリハビリについてお話しします。最後には自宅でできるリハビリもお話ししますね。

 

 

まず肺炎後のリハビリの目的は

  1. 運動によって肺を広げ、肺に取り込む酸素量を増やす。
  2. 筋力を維持・向上させ、少ない酸素でも動ける身体を作る。

 

 

それぞれ理由を話していきますね。

 

 

1.運動によって肺を広げ、肺に取り込む酸素量を増やす。

先ほどもお伝えしたように炎症部以外の肺はしっかりと呼吸を行うことで広がっていきます。特に運動時には肺は大きく広がります(私たちは換気量の増大と言います。)ので、酸素を吸い込む量を増やすことで血管内に取り込みにくい状態でも必要な酸素量を維持しようという魂胆です。

 

 

ただし、この時に運動の選択を誤ると、さらに身体に負担をかけることになるので要注意です。運動といっても有酸素運動の代表である歩行で十分です。

 

 

自分の呼吸の状態に注意して歩行を長く続けてください。息が上がる場合は休憩しましょう。

 

 

通常、呼吸にはほとんど筋肉は使われませんが、体内の酸素が少なくなる(息が上がる)と呼吸補助筋と呼ばれる筋肉を使って呼吸を促します。当然ながら呼吸補助筋も筋肉ですので酸素を消費するのです。

 

 

酸素が少なく呼吸を促す際に、さらに筋肉を使い酸素を消費してしまうのです。とても効率が悪く、筋肉の負担だけでなく肺や心臓にも負担を強いてしまうので、息切れに注意しながら運動をできる限り長く続けることが大事です。




2.筋力を維持・向上させ、少ない酸素でも動ける身体を作る。

肺を広げることと並行して筋肉のコンディションも整えてあげてください。結局のところ、肺炎でしんどくなるのは「動く際に筋肉が必要とする分の酸素が足らないから」ですので、筋肉のコンディションが悪いと酸素が無駄に消費され、さらに肺へ負担を強いることとなるのです。

 

 

筋肉のコンディションは筋肉の柔軟さと考えています。肺炎症状が強く現れているときには、動けるような状態にない場合もありますし、少なくとも普段よりも運動量ははるかに下回っていると思います。そのため、やっと動けるようになった時には筋肉量も減少し、使いきれていない筋肉は硬くなってしまいます。

 

 

筋肉が少なかったり、硬かったりすると筋肉に余裕がないために大量の酸素を消費して動こうとしてしまいます。

 

 

ストレッチや軽い負荷での筋力トレーニングを継続してあげることで筋肉のコンディションを整え、低燃費(少ない酸素消費)な身体を作っていくとご認識ください。

 

 

自宅でできるリハビリ

1.寝た姿勢もしくは座った姿勢での深呼吸

寝ている場合は肺の広がりに違いができるため右向き、左向き、仰向けそれぞれの姿勢で行ってください。

  • 1分間に12~20回程度の呼吸(安静時の正常な呼吸回数)
  • 息を吸うこと:息を吐くこと=1:2
  • 息を吸う際に肩が上がらないように

以上に注意して行ってください。

 

 

2.息が切れないように筋力強化・ストレッチ

「もも上げ」でも「かかと上げ」でも、「膝伸ばし」でもどんな内容でも構いません。できれば足の筋力を強化してください。手のような小さい筋肉ではなく大きい筋肉を鍛える方が効率が良いからです。

 

 

ダンベルを使うような筋トレではなく、呼吸を乱さない範囲での軽い負荷のトレーニングです。

 

 

ストレッチは足裏やふくらはぎ、太ももを中心におこなってください。

 

 

3.歩行

歩いて息の乱れを感じたら休憩、息が整ったら再出発してください。

 

 

もし歩行までの段階(寝返りや起き上がり、立ち上がりなどですでに息切れがある場合は、息が切れない範囲の動きを何度も繰り返してください。)

 

 

簡単にできる内容にまとめてみました。以前、酸素飽和度についての記事も書いてますので運動時の注意についてはこちらも参考にしてみて下さい。

自分を知る【酸素飽和度編】
自分を知る【酸素飽和度編】 無理な運動は身体を壊します。酸素飽和度について知り、呼吸をコントロールすることで運動の効果をより高めることができます。正しく理解して日々の健康や病気の早期発見に生かしてください。身体のプロが語ります。

 

 

病院で理学療法士が担当してリハビリを行う場合は主治医と相談はもちろん、肺の画像や血液データなどで炎症状態の確認と、呼吸状態の評価を細かく行った上で運動指導を行いますが、上記のリハビリをご自身で行っていただくだけでも効果は期待できると思われます。

 

 

肺炎発症後の体力回復は自然回復ではかなり時間を必要とします。また、いきなり日常生活の負担は身体にとって強すぎてしまい、回復を遅らせる原因となることもあります。リハビリを行いながら徐々に日常生活に身体をなじませてあげてください。

 

 

人間の身体は確かに脆いかもしれませんが、たとえ一部の機能を失っても代わりを働かせることで補えることも沢山あります。

 

 

ウイルスに感染してしまったとしても日常生活そのものをあきらめるまでにできることはあると思いますので今回の記事を参考に少しでも皆様の不安が小さくなれば幸いです。