自分を知る【酸素飽和度編】

健康維持
自分を知る【酸素飽和度編】

さて、今回は酸素飽和度編ですね。

 

 

酸素飽和度やSpO₂といった言葉を聞かれたことはありますか?

 

 

もしかすると通院、入院歴のない方にはなじみがないかもしれません。

 

 

しかし、血圧と同様に簡易に測定できますし、自分の身体について知るためには必須と言っても過言ではない項目となりますので今回の話をきっかけに目を向けていただければなと思います。

 

 

酸素飽和度とは?
酸素飽和度を端的に説明しますと、

 

 

血液中ヘモグロビンの何パーセントが酸素と結合しているのかを示すもの。です。

 

 

パルスオキシメーターという機械によって測定できて、身体の中の酸素が足りているのかどうかを可視化することができます。

 

なぜ測定する必要があるのか
もっともな疑問ですね。

 

 

「脳」も「心臓」も「筋肉」も働くためには酸素を必要としますので、身体の中の酸素量を知ることは健康管理においてとても重要です。

 

 

私たちの身体は呼吸によって肺に酸素を取り込み、血液中のヘモグロビンによって酸素が身体中に運搬され、それぞれの場所で酸素は消費されます。無理な運動によって酸素の取り込みよりも消費のほうが上回る場合にはSpO2は低く表示されます。

 

 

酸素量が十分にあることが運動をする際の前提条件となります。酸素量が少ない状態では、健康のために運動をしているはずが、身体を壊している可能性もあるのです。

 

 

SpO₂も血圧同様にその数値だけでは問題の特定まではできず、あくまで「体内の酸素量が十分か少ないか」のみの表示ですが、受診をするきっかけにもなります。運動時だけでなく、日々の健康管理としても測定してほしいのです。

 

 

低酸素状態での運動
通常酸素が消費されても、呼吸の数を増やしたり、深く呼吸をすることで取り込む酸素を増やしたり、心拍数を上げたり、心臓の拍出力を上げる等様々な反応を起こして体内の酸素量を維持しようと働きますが

 

 

それでも酸素の需要と供給のバランスが保てないときには体には過剰な負荷がかかります。

 

 

パルスオキシメーターでSpO2と脈拍を測定しておくことで、自分の身体にとって現状(安静時や運動時)が過剰な負荷となっていないのかに気づくことができます。

 

 

実際に医療機関で心不全や呼吸不全患者に対する理学療法では必ず測定します。

 

 

自分の呼吸は意外と知らないもので、息切れに気づくときにはすでに過負荷となっていることも多々あります。そんな時、数字として目で見ることができれば休憩するタイミングや運動を再開するタイミングが掴みやすいです。

 

 

先ほどもお伝えした通り、体内の酸素が少ない状態での運動は過負荷なトレーニングとなります。少なくとも一般的な健康維持には必要のない負荷かと思います。当然ですが医療や介護現場ではこのようなトレーニングは行いません。

 

 

「息切れがないのに運動と呼べるのか?」

 

 

大丈夫です。身体を動かせばどのような低負荷でも立派な運動です。

 

 

無理をすること=運動ではないですよ。

 

目標の値は?
特に病気のない方はSpO₂ 96%以上を維持しながら運動していきましょう。血圧同様に何かしらの疾患をお持ちの方は主治医と相談して安静時、運動時のSpO₂を決めておきましょう。

 

 

SpO2を測定するにはパルスオキシメーターという機械が必要ですが健康を目指すのであれば購入されることをオススメします。

 

測定する上での注意事項
指先に装着することで測定可能ですが、脈の弱い方や極端に指先の冷たい方は正しく測定できないことがありますのでご注意ください。

 

 

また健康であればあまり気にしなくて良いことですが、SpO2の数値は基準値を満たしていても息切れが生じることがあります。それはそもそもヘモグロビンの数が少ない可能性があります。このような場合、医療機関で採血などしてもらうと良いかと思いますので受診し、状況を説明してください。

 

 

今回は酸素飽和度(SpO₂)についてお話させていただきましたがいかがでしたでしょうか?

 

 

そういえば、Apple Watch Series6から血中酸素濃度測定機能が付与されるみたいですね。この測定アプリが今回お話しした酸素飽和度(SpO2)のことであれば、パルスオキシメーターを購入せずにApple Watchで代用可能となりますね。

 

 

健康管理にとても役立つアイテムとなるかと思います。

 

 

次回は”自分を知る” 体重編 をお話しできればと思います。

 

 

では、次回もお越し頂ければ幸いです。