コルセットは筋力低下を招く?
「コルセットを着けていると体が弱くなるって本当?」この質問よく聞かれます。
ええ、そうですね。そうとも言えます。
たしかに使い方によっては筋力低下を招いてしまったり、関節痛や筋肉痛を引き起こしてしまうことがあります。
今回は正しく使用した際のメリットと誤った使用によるリスクについて説明しましょうか。
正しくコルセットを使用した場合、大きく二つの効果が期待できます。
姿勢(関節の位置)を理想の状態へ修正し、筋肉の長さや位置を整えてくれます。結果として関節の変形を予防したり、筋肉の長さを維持することによる筋力低下予防の効果が期待できます。
もう一つの効果は、
コルセットで固めることにより、関節の運動を制限、かつ筋肉の負担を軽減することで腰痛予防や腰痛緩和が期待できます。
これだけ聞くと、すごく良いアイテムですよね。
ですが、当然ながらリスクも存在します。
誤った方法で使用すると、
関節痛や筋肉痛の出現、関節の変形、筋力低下、姿勢の崩れを引き起こすリスクがあります。
サポートしているのに?と思われる方も多いと思います。
先ほどと真逆のことを言ってるじゃないかと言われてしまうかもしれません。
ですが、実際にコルセットの誤った使用により身体を痛めてしまわれる方が多くおられます。
なぜこのようなことが起きてしまうのか説明しますね。
1つ目は、コルセットは関節の変形を予防することはできても、関節の変形を改善するものではないこと
2つ目はコルセット着用によって筋肉の長さを維持することはできても、コルセットによるサポートをしている分、筋肉への負荷量(負担と言わずにあえて負荷量と言います。)は低下し、長時間の使用は筋力低下(筋肉の絶対量の低下)を引き起こしてしまうこと
この二つを認識しているかどうかが非常に大事です。
関節の変形をすでに診断されていたり、明らかに変形がある場合に市販のコルセットを使用すると動かない関節を無理やり修正しようとしてしまうため関節へ大きな負担がかかります。
通常、身体はどこかに変形が生じた場合、その部位を補うように他の関節や筋肉たちが頑張って変形に合わせてくれます。
長い時間をかけて何とか変形に合わせた独自のパターンを作り上げたにも関わらず、コルセットによって急速に変化させてしまうと他の部位が対応できなくなり、筋肉痛や関節痛などを引き起こしてしまうのです。
ですので、市販のコルセットを使用する際には関節の変形がない(もしくは少ない)ことが大前提です。
ちなみに、これらのリスクは関節に変形がない場合にも注意してください。
身体は人それぞれ得意不得意の姿勢があり、自分なりのバランスを保っていると考えてください。
コルセットを使用することでこのバランスを良い意味でも悪い意味でも崩すこととなるので長時間の使用はオススメできません。
慣れていない姿勢へと無理に修正することは、身体にとって負担となっている可能性があるのです。
コルセットでの姿勢矯正と並行して姿勢保持のための筋トレを行うことをオススメします。
コルセットに頼り切った身体にならないように注意してください。
いかがでしょうか。
申し訳ありません。少しややこしい内容となってしまいましたね。
最後に使用時の注意点をまとめますと、
- コルセットは腰痛予防や姿勢維持目的で使用する
- 関節を理想の位置に整えるが、自分にとって無理がない姿勢か確認する
- 筋肉の長さや位置を整えてくれるが、長時間の使用は筋力低下を招く
これらのポイントを知った上で正しく使用してくださいね。
市販のモノを使用する場合ですが、人それぞれ合う合わないが必ずありますので、記載されている効果や他人のレビューを鵜呑みにはせず、合わない場合は使用を中止してくださいね。
では今回はこの辺で。
またのご来店をお待ちしております。