「こんなはずではなかった」を防ぐために。
人生100年時代に突入した現代。将来どんな病気になるか不安な方も多いのではないでしょうか。
どれだけ予防に力を入れていても病気にはなりますから今からその可能性を考えておくことは悪くありません。
もちろん病気後の後遺症については人それぞれ重さが違いますけどね。
今回は実際に病気によって生活が変わってしまった方々の心情をお伝えします。
「こんなはずではなかった。」
この言葉をよく耳にします。
皆様、病気を持つ未来を想像していなかったとおっしゃられます。
病気にも様々ありまして、身体的に後遺症の残る場合には生活そのものを変更する必要が出てきます。
その未来を想像していなかった。と
確かにそこまで考えて生きていくのは難しいと思います。
私たち医療職は実際に病気を目の当たりにしていますので自分たちが将来どうなるのか、色々な仮説を立ててどのような生活であれば今後も続けていけるのかを普段から考えています。
よく病院から退院できない理由として、入院前の居住空間が今の身体状況で生活できないことが挙げられます。
家には障害物がたくさんあり、健康な時には当たり前に行えることでも病気の後はどうしようもなくなる障害物がいたるところにあります。
たとえば、車の駐車スペースから玄関までの段差、玄関に入った後の上り框、扉の開き方、扉の取っ手、扉の下にある小さな段差、リビングなど持つところのない空間、
トイレ、お風呂、寝室、手すりを設置できない狭い場所、車椅子の通らない廊下などおそらく万人に共通する項目を挙げるだけでもこれだけの数の障害物があるのです。
若いうちからこれらの障害物のできるだけ少ない家屋を選択したり、後で修正できるかどうかを事前に確認しておくだけでも老後、病気後の人生が変わります。
病気になってからではそこまで大きな変化をすることに身体も心も耐えられません。
若くて元気なうちから、病気になった時のビジョンもしっかり持っていて下さい。
人生100年時代と言いますが、死ぬまで健康はまだまだ難しく
何かしらの病気を発症してしまうと常日頃から覚悟を決めていてください。
これだけでもいざ病気を発症した時の心の持ち方が違います。
家に帰れませんといったことも防げるかもしれません。
病気になることを想像する。
とても難しく、暗いことを考えるなんてしんどい。といった意見もあるとは思いますが、私はおすすめします。
後悔は先に立ちません。
明るい未来も暗い未来もしっかり仮定した上で日々を過ごしてみてください。
病気にならないことが一番ですが、なってしまったことを嘆いても人生は続きます。
暗くなってしまいましたかね?
ですが、後悔する人をみたくないのです。
もちろん病気になった後でも新たに始められることも沢山あります。
病気はあくまで一つのターニングポイントと思えると良いですね。
今回はこの辺で。